最近、美容業界やSNSでよく見かける「髪質改善」という言葉。
“髪がサラサラになる”“クセが収まる”などのイメージがありますが、実は「髪質改善」と呼ばれるメニューにはいくつかの種類があり、効果や仕上がりはまったく別物です。
この記事では、美容師がプロの視点から「髪質改善の代表的な種類」「それぞれの特徴や注意点」「自分に合った選び方」をわかりやすく解説します。
1. 髪質改善とは?本来の意味を正しく理解しよう
「髪質改善」は、もともと髪のダメージやエイジングによる変化を補修・改善し、扱いやすい髪に導くケア技術のことを指します。
ただし現在では、サロンによって以下のように使い方が異なります。
| 用語の使われ方 | 内容の傾向 |
|---|---|
| ケア系髪質改善 | 髪内部の栄養補給や補修を目的とするトリートメント系 |
| 矯正系髪質改善 | アイロンや薬剤を使ってクセを伸ばすストレート系 |
| 酸熱系髪質改善 | 専用の酸と熱の力で髪の形状を整える技術 |
つまり「髪質改善」と一言で言っても、トリートメントなのか・矯正なのか・酸熱処理なのかによって、得られる効果はまったく違うのです。
2. 髪質改善の主な3つの種類
ここからは、サロンで主に行われている代表的な3種類の髪質改善を解説します。
① 髪質改善トリートメント(補修・保湿型)
最も一般的で、幅広い髪質に対応できるのが内部補修型のトリートメントによる髪質改善です。
特徴
- 髪内部のタンパク質・脂質・水分バランスを整える
- アイロンなどの熱を使って成分を定着させる
- ダメージ補修と手触り改善が目的
効果
- 髪が柔らかくなり、まとまりやすくなる
- 枝毛・パサつき・広がりが軽減
- ツヤ感としなやかさがアップ
持続期間
約3〜6週間程度(定期的なケアで持続性UP)
向いている人
- カラーやブリーチを繰り返している方
- 髪が乾燥・パサつきやすい方
- 「ツヤとまとまりを出したい」方
注意点
内部補修がメインなので、クセ毛やうねりを“伸ばす”効果はない点に注意。
クセを扱いやすくする“サポート効果”はありますが、ストレートのような矯正力はありません。
② 酸熱トリートメント(酸熱髪質改善)
ここ数年で一気に広まったのが「酸熱トリートメント」と呼ばれる酸と熱の化学反応を利用した髪質改善です。
特徴
- グリオキシル酸などの“酸”の成分を髪内部に浸透させ、熱で結合を補強する
- ダメージで歪んだ髪の内部構造を整え、うねりを抑える
- 「トリートメントなのにストレート感が出る」と人気
効果
- 軽いうねり・広がり・乾燥毛が扱いやすくなる
- ツヤ・ハリ・コシが復活
- 熱による収まりの良さが持続
持続期間
約1〜2ヶ月(繰り返すことで効果が安定)
向いている人
- 軽度のクセ・うねりが気になる方
- ダメージで髪がまとまらない方
- ストレートアイロンをよく使う方
注意点
- 酸性成分を使用するため、一時的にカラーの色落ちや臭いが出る場合がある
- 髪の状態により、過度に行うと硬さや乾燥を感じることも
→ 美容師による髪診断が必須
酸熱はトリートメントと矯正の中間のような技術で、**“クセを自然に抑えながら、ツヤ髪を再生する”**のが最大の特徴です。
③ 髪質改善ストレート(縮毛矯正系)
「髪質改善ストレート」や「酸性ストレート」と呼ばれるメニューは、クセやうねりをしっかり伸ばすことを目的とした矯正技術です。
特徴
- 薬剤(アルカリまたは酸性)で髪内部の結合を一度切り、アイロンで再構築
- 強いクセ・うねりを根本から伸ばす
- 近年は“ダメージレス処方”の進化により、自然な仕上がりも可能に
効果
- 湿気や汗でもうねらないサラサラストレート
- 毎日のスタイリングが簡単に
- 仕上がりが長期間持続(約3〜6ヶ月)
向いている人
- 強いクセ・うねり・広がりがある方
- 朝のセットをラクにしたい方
- ツヤのあるストレートを長期間キープしたい方
注意点
- 通常の縮毛矯正と同じく、薬剤や熱によるリスクがあるため、
髪の状態に合わせた薬剤選定・施術技術が重要。 - カラーとの併用はタイミングを工夫する必要あり。
最近では「酸性ストレート」などの低ダメージ技術も登場し、
“従来の矯正ほど硬くならない髪質改善ストレート”として注目されています。
3. 比較でわかる!髪質改善3タイプの違い
| 種類 | 主な目的 | 効果の持続 | ダメージリスク | クセの改善度 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|---|
| 髪質改善トリートメント | 補修・保湿 | 約3〜6週間 | 低 | △(やや収まる) | ダメージケア中心。自然なツヤ重視 |
| 酸熱トリートメント | 形状補正+補修 | 約1〜2ヶ月 | 中 | ○(軽〜中程度のクセ) | ツヤ・ハリを出しながらうねりを改善 |
| 髪質改善ストレート | クセ伸ばし | 約3〜6ヶ月 | 中〜高 | ◎(強いクセ対応) | 矯正力が高く、持続性が長い |
それぞれの髪質改善は「目的」と「髪の状態」に合わせて選ぶことが大切です。
4. 髪質改善を選ぶ前に知っておきたいポイント
- “髪の健康状態”を見極めることが最優先
ブリーチ・パーマ・カラーなどの履歴によって、最適な施術は変わります。 - “理想の仕上がり”を明確にする
・手触りを良くしたい → トリートメント系
・軽いクセを自然に収めたい → 酸熱系
・強いクセをまっすぐにしたい → ストレート系 - 継続ケアが大切
どの髪質改善も一度で完璧になるわけではありません。
ホームケアや定期的な施術を重ねることで、髪の内部環境が安定し、美しさが長持ちします。
5. プロがすすめるホームケアのポイント
せっかく髪質改善をしても、日々のケアを怠ると効果が薄れてしまいます。
施術後は以下のポイントを意識しましょう。
- シャンプーはサロン専売のアミノ酸系を使用(洗浄力が優しく、成分が長持ち)
- 毎日のドライヤー前にヘアオイルを使用(熱保護&ツヤキープ)
- 高温アイロンの多用は避ける(180℃以上はNG)
- 週1〜2回の集中トリートメントで水分と栄養を補給
これらを続けることで、髪質改善の持続力が格段に上がります。
6. まとめ|“あなたの髪質に合う髪質改善”を選ぶのが成功のカギ
髪質改善といっても、補修・酸熱・ストレートの3タイプで目的がまったく異なります。
- 髪を内側から整えたい → 髪質改善トリートメント
- クセを緩めながらツヤを出したい → 酸熱トリートメント
- 強いクセをしっかり伸ばしたい → 髪質改善ストレート
どれも“髪を美しく見せる”というゴールは同じですが、
そのアプローチは髪の状態や求める質感によって違います。
本当に理想の髪を手に入れるには、担当美容師による正確な髪診断と、継続的なケアの提案が欠かせません。
あなたの髪に合った“正しい髪質改善”を選んで、指通りの良いツヤ髪を手に入れましょう。


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