「美容メーカー」と一言で言っても、スキンケア、メイクアップ、ヘアケア、ボディケア…と対象も幅広く、技術革新やグローバル展開など動きも速い領域です。今回は国内外で存在感のある 資生堂株式会社(Shiseido)、 花王株式会社(Kao)、そして 株式会社コーセー(KOSÉ) の3社を「トップ」として取り上げます。どの会社も単純な「メーカー」ではなく、“美容”の価値をつくる企業哲学やグローバル戦略を持っています。
それでは、ひとつずつ深掘りしていきましょう。
1. 資生堂株式会社(Shiseido)



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概要・歴史
資生堂は1872年に東京で創業された、日本を代表する化粧品メーカーです。ウィキペディア+1 スキンケア、メイクアップ、香水、ヘアケア、ボディケアという広範な領域を扱っており、日本国内・海外ともに大きな影響力を持っています。
強み・注目点
- 長い歴史ゆえのブランド信頼と伝統を背景に、最新の科学技術を掛け合わせた製品開発を行っています。
- 海外展開も積極的で、「J-Beauty(ジャパンビューティー)」を象徴するブランドとして世界市場を見据えています。
- ただし、海外(特に中国)市場の停滞や消費者の価値観変化など、事業環境の変化もあり、最近では利益が大きく落ち込んだという報道もあります。 Reuters
なぜ美容関係者・消費者に注目されるか
美容業界において「資生堂」という名前は“安心・高性能・ブランド力”の象徴です。美容室、エステ、百貨店の化粧品カウンターなど、幅広く取り扱われており、商品開発のスピードやブランドのリニューアル度も高いため、トレンドや新技術を知る上で重要な企業といえます。
今後の展望
資生堂は「国内外での持続的成長」「デジタルシフト」「サステナビリティの強化」などを掲げており、美容業界の中でも変革を求められている企業のひとつです。消費者の価値観(例えば自然志向、ジェンダー多様、サステナブル等)が変わってきている中で、どのようにブランド価値を再構築していくかが焦点になっています。
2. 花王株式会社(Kao)



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概要・歴史
花王は1882年に創業された日本の老舗企業で、化粧品・パーソナルケアを含む多くの生活関連製品を手掛けています。 ウィキペディア+1 当初は石鹸などから出発し、現在ではスキンケア、ヘアケア、メイクアップ、生活衛生用品など幅広い領域を展開しています。
強み・注目点
- 大衆向けブランドからプレミアムラインまで、幅広い価格帯・チャネルをカバーしている点。
- 日本国内のドラッグストアや量販店での流通力が高く、消費者の日常接点が非常に多い。
- サステナビリティや社会課題(環境、資源、リユースなど)への取り組みも進めています。例えば、花王とコーセーが協業して「化粧品事業におけるサステナビリティ領域で包括的な協業」を発表しています。 kao.com
なぜ美容関係者・消費者に注目されるか
花王は百貨店のラグジュアリー領域というよりは“毎日の美・衛生”を支える企業という印象が強いです。美容師やショップスタッフが仕入れや顧客提案の際、「価格帯・ユーザー層・チャネル」の観点から花王ブランドを活用するケースが多く、特に初心者ユーザーやコスト意識の高い顧客への提案素材として強みがあります。
今後の展望
消費の二極化やサステナブル志向が進む中で、花王がどのように製品の“付加価値”を高めていくかがポイントです。高機能プレミアム商品への展開、海外市場での拡大、そして“環境”を軸としたブランド価値の強化が鍵となるでしょう。
3. 株式会社コーセー(KOSÉ)



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概要・歴史
コーセーは1946年に創業された化粧品メーカーで、比較的新しい企業ながら日本・海外で存在感を高めています。 ウィキペディア+1 多くのブランドを内包しており、高級ラインからマス向けまで幅広く展開しています。
強み・注目点
- プレミアムブランド(たとえば「DECORTÉ」)を持ち、ラグジュアリー市場にも強みがあります。 CosmeticsDesign-Asia.com+1
- グローバル展開に積極的で、米国での旗艦店開設なども行っています。 PR Newswire
- サステナビリティへの取り組みも注目されています。「Save the Blue」プロジェクトなど、環境配慮をブランド価値と結びつけている点が特徴です。 Sustainable Japan by The Japan Times
なぜ美容関係者・消費者に注目されるか
コーセーは美容室・化粧品カウンター・百貨店だけでなく、若年層向け・SNS/オンラインチャネルへの展開も強めており、「トレンドを捉える力」があるメーカーと評価されています。さらに、“ブランドポートフォリオ”が幅広いため、顧客の細分化されたニーズ(年齢・価格帯・チャネル)に応えやすいというメリットがあります。
今後の展望
ラグジュアリー市場の拡大、海外市場(特にアジア・北米)でのブランド浸透、デジタルチャネルの活用、そして環境・持続可能性を軸としたブランドの差別化がカギとなるでしょう。特に、若年層・ジェンダーニュートラル志向・サステナブル志向の消費者をどう取り込むかが問われています。
トップ3比較で読み取ること
この3社を「何をもってトップとするか」によりますが、以下のような観点が読み取れます:
- 歴史とブランド力:資生堂は1872年創業という長い歴史を持ち、その分ブランド資産も大きい。
- チャネルとユーザー幅:花王はドラッグストア・量販店など“日常”に近いチャネルに強い。
- ブランドポートフォリオとトレンド対応力:コーセーはラグジュアリーもマスも、かつ海外展開にも注力している。
- サステナビリティ・海外展開・デジタル化:現代美容メーカーとしては、製品力だけでなく「どのように社会・環境・チャネル変化に対応していくか」が重要です。
これらを踏まると、美容ビジネス・美容商材を扱う側としては、「どの層の顧客に」「どの価格帯で」「どのチャネルで」「どんな価値(機能/ブランド/環境/ストーリー)を提供するか」を明確にし、その上で適切なメーカー・ブランドを選ぶことが成功の鍵となります。
美容現場・消費者向けに知っておきたいポイント
- 美容室・サロンのメニュー提案では、たとえば「資生堂のプレミアムライン」「コーセーのトレンドブランド」「花王のデイリーユース系」といった切り分けができます。顧客の予算・目的(例:エイジングケア/日常の使いやすさ/トレンドメイク)に応じて使い分けると良いでしょう。
- 消費者としての商品選びでは、ブランドだけでなくその“母体メーカー”の方向性(環境配慮、グローバル展開、技術研究)にも注目することで、より価値の高い買い物ができます。
- 今後のトレンドとして注目なのは、サステナビリティ(環境・資源・循環)、デジタル・OMO(オンラインとオフライン融合)、ジェンダーニュートラル・多様な美の価値、そして“体験化”の強化(旗艦店、スパ、ポップアップ等)です。トップメーカー3社ともこのあたりに力を入れています。
まとめ
美容メーカーのトップ3、資生堂、花王、コーセーを取り上げました。それぞれに強みがあり、ブランド構成・チャネル・ターゲット・戦略が異なります。美容関係者としては「どのメーカー/ブランドが自分の顧客層やサービス内容に合っているか」を理解することが、メニュー構築や商品仕入れにおいて非常に重要です。消費者としても「単にブランド名」ではなく、その会社の背景・価値・方向性まで知ることで、より納得のいく選択ができます。
これら3社は、今後も美容業界の“けん引役”として、技術革新・ビジネスモデル革新・価値観の変化対応に取り組んでいくと予想されます。業界の動きをウォッチする上で、ぜひ頭に入れておいて損はない企業群です。


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